今、日本のサッカー熱は確実に高まっています。
筆者がサッカーを始めた頃(約30年も遡ってしまうが…)と比べると、海外でプレーする日本人選手は圧倒的に多くなり、その選手たちの試合での活躍はテレビやDAZNなどのサブスクを通じて見ることが容易になりました。
日本のプロリーグ「Jリーグ」の入場者数で見てみると、2024シーズンの年間総入場者数は12,540,265人となり、これまでの最高であった2019シーズン(11,043,003人)を超えて記録を更新しました。(J.LEAGUE SEASON REVIEW 2024 | 2024シーズンの入場者数https://aboutj.jleague.jp/seasonreview2024/topics/attendances/ より参照) さらに今年は、去年を上回るペースとなっており、記録更新が期待されます。
入場者数が増えているということは、多くの要因はあれど、これまでサッカーを生で観戦したことが無かった人が、一歩踏み出してスタジアムに行ってくれたからである、との予想はつくでしょう。初心者さんが、
「サッカー観戦が楽しい」
とファン化して、何度も何度もスタジアムに足を運んでくれるようになる、それは大変望ましいことです。
しかし、どのスポーツでも言えるが、初めての観戦ではわからないことばかりです。なぜここで笛が鳴ったのか?相手ボールになるのはなぜ?ゴールキック?コーナーキック?初心者さん最大の謎「オフサイド」など、サッカーにも競技のルールがあり、独自表現があります。
今回は、サッカー初心者さんに向けて、基本的なサッカー用語の中でもよく出てくる用語を中心に解説していこうと思います。
サッカー専門用語がわかればわかるほど、サッカーが楽しくなる
物事を理解していくうえで「誤解語」があることは、前進して行く上で障壁となります。
勉強すること、本を読むことが苦手な人はまさにこの誤解語の存在が影響します。
英語および外国語なども混ざると余計わからなくもなります。
サッカーのルールや基本語も同様で、わからない言葉が一つあることで、疑問が頭に残り続けていると試合を十分に楽しむことはできません。スポーツには流れがあり、こちらの戸惑いなどお構いなしに進み続けるので、流れに身を任せ盛り上がることもできますが、「知っている」と「知らない」とでは身の委ね方は大きく異なります。知らないよりも知っている方が良いのは当然でしょう。
私は先日、初めてバスケットボールの試合を観戦しました。サッカーとは違ってよりスピーディーで、ゴールがたくさん入り、盛り上がるポイントも多いスポーツでとても魅力を感じましたが、「これがファールなの?」「なんで笛鳴ったの?」「相手ボールになったのはなぜ?」と色々な疑問が出ました。その度に、同伴者に質問をしながら、理解できたことは大きな手助けとなり、試合を楽しめました。
ふとしたきっかけがありサッカー観戦をしサッカーの魅力を感じてくれた方には、より好きにファンになってほしい、そんなあなたに向けた用語集として、今回は以下の言葉について解説したいと思います。
サッカーの基本用語「初心者がわかりづらい言葉」
基本用語といっても数多くあり、どの言葉を取り上げようかと非常に悩ましい限りです。
今回取り上げる言葉は、試合の流れを考えた中での重要なワードと捉え、選出した言葉です。もしかすると、スタジアムでの観戦中というよりもサッカー中継の中で耳にする言葉かもしれませんが、知っておいて損はないものとして紹介します。
知っておけばサッカー観戦がもっと楽しくなること、間違いなし!
その1「ペナルティキック」
サッカーのピッチ上には、味方側にも相手側にもゴールを囲むように「ペナルティエリア」という四角いエリア(幅40.32m、奥行き16.5m)が存在します。ゴールキーパー(以下GK)はこのペナルティエリアの中だけ、手を使えます。攻撃側は、いかにこのエリアに侵入できるかがゴールへの近道となります。
一方守備側は、このエリアに侵入させないことで、ゴールへの確率をさげ、鍵をかけます。反対に侵入されたら、センシティブに対応することが求められます。
大胆な攻撃側と慎重な守備側、その攻防の中で守備側にファール(相手を故意に倒す、またはハンドなど)があったとレフェリーが判断した時、ペナルティキック(以下PK)が告げられます。

PKは、キッカーとGKとの1対1の戦い。
キッカーがボールを蹴るまで、2人以外はこのペナルティエリアへの侵入が認められません。
ゴールから9.15mの離れた距離でキッカーが有利といわれるこの状況でありますが、様々な駆け引きと心理戦、ヨミによって勝敗が決するため、必ずしもGKが不利というわけではありません。
サッカーは1点を取り合うスポーツなので、この1点が今後のゲーム展開を左右する重要なものとなります。このヒリヒリとした時間が、たまらない魅力の一場面です。
その2「アディショナルタイム」
「アディショナルタイム」とはサッカーの試合時間における追加時間のことを指します。
サッカーは前半と後半とでそれぞれ45分、合計90分間のスポーツです。
前半・後半とともに45分間きっちり終わるのではなく、45分以降に追加の時間が設けられています。試合の中では、怪我をした人がいたり、のちに後述するVARを使って反則がなかったかの検証をしたりと、試合が止まることがあります。その調整時間として追加時間が設けられており、それを
「アディショナルタイム」
と呼びます。
その3「トラップ」「オフサイドトラップ」
似て非なる用語であるこの2つ。詳しく説明していきます。
まず、ここでの「トラップ」はボールタッチの技術のことで、向かってきたボールを受けてコントロールする技術全般のことを指します。
試合中は常に次のプレーを考えます。ドリブルする、パスする、相手の来ている方向など周りを見ながら、最適なボールの置き所を考え、その場所に正確にコントロールします。上手い選手、技術の高い選手はこのトラップの技術が秀でています。足の内側・外側を基本に、胸・頭・太ももなど、ボールの高さやスピード、その時の状況に合わせて、瞬時の判断でコントロールできる選手が一流といえます。
一方で「オフサイドトラップ」のトラップとは英訳の通りの”罠”。つまりオフサイドを取るために”罠”をかけることをいいます。同じトラップではありますが異なる意味を持ちます。オフサイドトラップについては、この後説明します。
その4「オフサイド」
サッカー初心者さんがサッカー観戦において直面する、最大の「謎」、それがオフサイドではないでしょうか。
オフサイドは、攻撃側の選手が自分よりも前方にいる味方選手にパスを出した瞬間、守備側の選手よりもゴールに近い位置で受けてははならない、というものです。
攻撃側は少しでもゴールに近い位置でボールを受けたい、守備側はそうはさせたくないので、DFライン(守備側の選手(3〜5人)が並んで作る線)を上げ下げしながら駆け引きします。この守備側がオフサイドを取るために罠をかけていくのがオフサイドトラップです。


方法はいくつかありますが、攻撃側の選手がパスを出す瞬間に、DFラインがタイミングをそろえて上げることで、攻撃側の選手を置き去りにする動きが方法の一つです。DFラインの意思疎通がなせる技ではあるが、万が一、一人でも残ってしまうとオフサイドが取れなくなります。日頃の練習から息を揃えることが大事です。
【ポジション編】その1「ボランチ」
サッカーのポジション名にもわかりづらい用語があります。その一つとして紹介するのがボランチです。
ボランチについて説明する前に、
まずサッカーにおけるポジションとは、大きく分けて「4つ」あります。
| 「ゴールキーパー」(GK) | フィールドの中で唯一手を使え、ゴールを守るポジション |
| 「ディフェンダー」(DF) | GKの前に並び、GKと連携してゴールを守る守備的ポジション |
| 「ミットフィルダー」(MF)」 | DFとFWの間、中盤の位置で守備も攻撃にも奔走し、チームの中心となりゲームを司るポジション |
| 「フォワード(FW)」 | 相手ゴールの一番近い位置で、「ゴールを決める」ことが一番の仕事となるポジション |
各ポジションにおける位置や役割によっても、さらに別な名前があります。
その中で「ボランチ」とは、中盤の底に位置するポジションで、大きな括りとしては「MF」になります。守備では相手の攻撃を止め、攻撃ではゴールに直結するパスを供給する、チームの中心ポジションになります。語源はポルトガル語やスペイン語で「舵を取る人」を指します。

【ポジション編】その2「アンカー」
アンカーとはボランチよりも、さらに守備的な役割を持つポジションです。
ボランチは、自チームの攻撃時には相手のゴール前まで入り、囮になったり、ゴールを狙う動きをするのに対し、
アンカーは守備専門として、相手からの攻撃に備え後方のポジションをとり、守備職人としての役割を担います。
名前の由来は「船のアンカー(いかり)」で、チームを安定させる役割です。
DFラインの手前で構え、相手からの素早い攻撃を遅らせてパスコースを塞ぎ、他の選手があけたポジションを瞬時に見つけてはカバーし、未然にピンチを防ぎます。
危機察知能力や縦横無尽に走り回れるフィジカル能力も求められます。

H2 番外編「VARってなーに?」
近年のスポーツ界では、ビデオ検証が当たり前となりました。人間の目視だけではなく、映像やテクノロジーを駆使し、より正確な判定のもとスポーツが行われています。
そんななか、サッカー界に導入されたのがVAR(ビデオ・アシスタント・レフェリー )です。
サッカーは、主審1名、副審2名、第4審が1名の4名が試合を裁いていきます。
これまでは、この4名が連携して、「目視のみ」で判断していました。
人間が試合を裁く以上、見る角度によっては見えづらい場所で起きた事象にミスジャッジがされ、時に試合結果にも大きく影響することもありました。
映像を使い、主審のジャッジをサポートするVARの導入が、より正確なジャッジを生み、試合の公正さを保つことが期待されています。
特にゴールに直結するシーンでは、ゴール直前でオフサイドがなかったか、ペナルティエリア内でファウルやハンドがなかったかなど、主審のジャッジに対するチェックや見えづらい場所で起きた事象における判断のサポートが行われます。
映像を見たうえでの判断がジャッジに説得力が増す一方で、事象によっては審判それぞれの主観により判断が分かれる場面もあり、賛否があるのが現状です。
VAR導入の「メリット」「デメリット」
| メリット | デメリット |
| ・誤審の防止、決定的なミスの防止 ・試合の公正さを確保できる ・レフェリーの心理的負担の減少 | ・VARとの交信、映像チェックにより試合が中断され、試合の流れを止めてしまう ・結局は人間の主観によって判断が分かれる |
世界のサッカー界は、日々変化している
サッカーのトレンドを作り出しているのが、欧州のサッカーリーグです。
特に世界最高峰と呼ばれるイングランドの「プレミアリーグ」には、世界各国のスター選手が集まります。その中に、日本人選手も在籍していることをご存知でしょうか?
選手だけではなく、監督・コーチ・その他スタッフも同様です。各国で実績を上げた者たちの最高地点となっているのがプレミアリーグであり、世界中のサッカーファンの熱い視線視線を向けられます。(プレミアリーグについてはのちに書き記します。)
トップクラスのチーム同士の戦いの中では、コンディションや選手の能力だけではなく「戦術」が勝敗を左右します。ポゼッション、カウンター、ハイプレスといった戦術や、4つのポジション(FW・MF・DF・GK)の配置やポジショニング、選手交代枠の5人をどのタイミングでどのように使うかも戦術となります。あらゆる策で相手より優位性を作り出せるかで戦況は大きく変わっていくのです。
配置が変われば、それに伴い各ポジションにも名前がつけられます。ウィングにウイングバック、シャドー、インサイドハーフなど呼び名は様々。サイドバックというポジションには、戦術の一つとして「偽サイドバック」と呼ばれる役割もあるのです。
今ではほとんど使われませんが、1990年代のサッカー界にも「リベロ」(ディフェンスライン後方から守備だけでなく、後方から正確なパスで攻撃を組み立てる役割)と呼ばれる役割を担う選手が時代をリードしていました。
日々進化していくサッカー界。今後も新たなトレンドが出るたびに、それを上回り打ち負かす戦術が生まれていく。覚える用語が増えていくのも当然でしょう。
まとめ
基本用語としていくつか紹介しましたが、お分かりの通り、サッカーを深く知ろうとすればするほど、たくさんの用語に直面します。知れば、より観戦が楽しくなります。
しかしサッカーは相手よりゴールを1点でも多く取り、相手にゴールを奪われないように防ぐ、90分の戦い。シンプルにボールのある局面を追いかけていくことで、興奮とスリルを味わえます。
初心者さんは、まずは好きなチームや好きな選手を見つけて、「推す」ことから始めてください。そして点を取った取られた、勝った負けたで一喜一憂するで良いと思います。目が肥えたころにはきっと「どうしたら勝てるのか?」「あの場面〇〇選手がここにいたら・・・」という視点に自然になっているはずです。
今後もこのページでは、サッカー用語を紹介していきます。知っている言葉があればおさらいに、知らない言葉があれば、サッカーをもっと好きになる、そんなきっかけにしていただければと思います。
コメント